5人の王子とお姫様!




聖に気圧されてか、周りはみんな自然と道を開けた。


誰も何も喋らず、騒然としていた辺りが嘘のように静まっている。



「こらぁっ!!そこ、何しとるか!!」


輪を抜け出たところで、ようやく駆けつけた先生の声が静寂を破る。


それを皮切りに、徐々に空気は緩んで、興味が失せたように人がまばらに散っていく。



聖は口を開かない。


引っ張る力は強くて、痛いくらい。



「聖、あの——」


「天音っ!!」



返ってこないかもしれない。


それでも、何か言わなきゃ、という妙な焦りから言葉を発したところで聞こえた呼び声。


ビクリと体が揺れた。



「いきなり飛び出すなんて…!大丈夫?寒くない?」


「こない濡れて……何かあったかいもんでも持ってくるか?」



私を見る琉羽と光邦が心配してくれているのは、一目でわかった。


『大丈夫』


そう言おうとしたけど、言葉は出てこない。