5人の王子とお姫様!




確かに私は、人と関わるのを極力避けていたと思う。


自分のことに精一杯、余裕なんてなかった。



だから、当たり前。


こんな事をしたら結果、また卑屈になって。


「……みんな、嫌い…」


こうなってしまうんだ。



俯いて、唇を噛みしめる。


視界がゆがむ。


涙が零れ落ちそうになった。



——その時。



パサリ、とタオルが頭に降ってきた。


顔を上げると、立っていたのは知った人……だったけど。



「……聖…?」


目の前にいるのに、本当に本人なのかと困惑してしまう。



怒るでもなく、心配するでもない、感情の見えない無表情。


柔和な笑みを絶やさなかった聖の面影はどこにもなくて。


不安になった私は、くいっと聖の服を掴む。



聖がそれに何を思ったかは分からない。


無言で私の手をとると、唖然とした男子生徒たちに構うことなく歩き出す。