「………え…」
誰の声だろうか、聞こえるくらいに辺りは静まり返っていて、刺さる視線はいくつも動揺を孕んでる。
滴る飲料が肌を伝って服を湿らせる。
「なに、してるの…」
冷静になった私は、静かに問う。
「あ……柳瀬、さん……」
戸惑い、焦るのは、さっきまで強気を貫いていた数人の男子生徒。
庇うように、蹲る男の子の前に私は佇む。
「いや、これはその……ちがっ、」
「何してるの……って、聞いてるの…」
男子生徒の弁解に先回りして、もう一度聞く。
見ていられなくて前に出た。
私の行動は同情だったのかもしれないけど。
それでも、動かずにはいられなかった。
そんな姿は、普段の私とは違うものに写ったのかもしれない。
周りの見ていた私というのは、ただ面倒くさそうに、つまらなそうに、一人でいる存在だっただろうから。
否定はしない。

