どうしてこんな場所で?
大人は何も言わないの?
どうして分かってて誰も止めないの?
いろんな疑問が迫り上がったけど、どれも一瞬で頭の隅に追いやられる。
光景がフラッシュバックして、まるでそこにいるのが自分であるかのように置き換えられた。
思い出したように、唐突に震え出す体。
「オタクは部屋に篭って大好きなゲームでもしてればいいのによ」
「胸くそ悪りぃんだよ」
聞こえる声に、体がびくりと反応する。
まるで、合わない歯車を無理やりはめ込んだ時のような……
ぎちり、嫌な音を立てる心臓。
ドクン、と別の雑音が混じる。
『調子に乗んじゃねーよ』
鼓動が大きく響いて聞こえる。
『何その顔。…うぜーな』
ドクン、ドクン…
“やめて”
何度も、何度も……言ったのに。
……どうして。
どうして、誰も聞いてくれないの。

