5人の王子とお姫様!




恐れか、焦りか、怒りか。


漠然、惚けて何も考えられない。



……あれ。


呼吸、って……どうやるんだっけ。



分からない。


一体、“あれ”はなんだろう。


目に見える光景は、なに?



平和ボケした私に、わざわざ誰かが用意した演出か何かだろうか。


そう、そうだ。


きっとそう。そうに決まってる。



そうであって欲しい、と切に思う。


だって……絶対、おかしい。



「どないしたん?」


急に動かなくなった私の顔を覗き込んできた光邦の声は、なんとなく聞こえていた。


だけど反応できなくて、ある一点をただ見つめる。



その先には、何か探しているのか、丸くなってしゃがみこむ男の子。


と、いうのは理想だけど少し語弊がある。


正確には、足蹴にされながら、体を守るように蹲って懸命に耐えている男の子。