琉羽と光邦の会話はよく分からないけど、多分、どうでもいいこと。
と、いざこざから逃げてきた光邦。
「あ、天音…っ!今日はなんや、雰囲気ちゃうな」
あからさまにも程がある。
ダシに使われた…。
「あ、そうだよ!えへへ、僕もそれが言いたかったんだぁ〜」
ころっと話題を乗り換えて同調してくる琉羽にもいい加減、疲れた。
……スルーしよう。
いちいち反応してたら身が持たないし。
短い期間で学んだ、楽に過ごせる術。
とはいえ、光邦に言われたことが気になってしまう。
この格好のこと……なんだろうな…。
彼らの言葉の意味を拙いながらに理解して、自分の格好を見下ろす。
今日は、予定よりも1時間以上前に叔母さんに招集された。
そこで何をされたかといえば……
至るところ、いじられた。

