5人の王子とお姫様!




残る手立て、話し合い。



「琉羽、苦し——」


「かわいいかわいい、かーわーいいっ!!」


「……」


=言語の食い違いにより、あえなく断念。



なるほど。


聞く耳持たずってこういうことを言うんだな。


勉強になった、と一人納得していると、琉羽の後ろから来た人物がべりっと引き剥がしてくれた。



「離れんか」


おお……


光邦が助けてくれた。


あの光邦が。



なんとなく感動を覚えてしまった。


光邦でもたまにはいい事をする。



かなり失礼なことを思っているのに気付かないまま、とりあえず色んな意味で危機は脱したと安堵する。



「もぉっ、みっつー何で邪魔するの!」


「んー?ちびっと天音のヒーローになるのも悪かないって思ってな」


「……え、本気で言ってるんじゃないよねぇ?僕でも引いちゃうよそれ」


「いや真顔で言わんかてええやろ。いつものジョーダンやって」


「ふぅうーん。へぇー、そーぉなんだぁ」