私は惨めにも自分のデスクに戻った。 上司からも部下からも厳しい言葉をかけられて 周りの目はさらに冷たくなっているのを感じながら これは佐紀のせい? ううん。 それは違う。 全ての出張を終え帰ってきた私は 今日が熊本以来初めて成瀬さんとちゃんと顔を合わせる日だった。 どんな風に振る舞えばいいのか。 成瀬さんはどんな目で私を見てくれているのか そんなことばかり考えた。 きっとこれが嫌だから成瀬さんは私を選んだ まるで男に興味がないとされてる私を。