約束した時間。
私は旅館に着いていた。
再度部屋が空いてないかと確認して。
“おかえりなさいませ”
自動扉から入ってきたのは
どこのアイドルかと思うような成瀬さんの姿。
足は長く、黒い髪は出張用に少し固められていて
紺色のスーツを上手に着こなしている。
成「連絡くれたのお前か?
用があるなら留守電くらいいれろ」
私「す、すみません」
留守電になってるとは知らず
何度コールされても出なかったため途中で切ってしまったようだ。
よりにもよって不機嫌だし
成「じゃ、チェックインするか。
そのあと色々回るぞ」
私「…はい。」
どうしよう。
言い出せない。
この雰囲気。
成瀬さんは出張帰りのせいか少し疲れているし
今私の失態を話したら。。。
あぁああ。どうしよう!!!!!!



