成「中野ー?
あ、東條さん」
はぁ。なんでこんな時に鉢合わせてしまうのだろう
だいたい成瀬さんは昨日私とあったことなんとも思っていないのだろうか。
成「俺なんか邪魔しちゃった?」
東條さんに問いかける。
あまりにも張り詰めた空気感を
成瀬さんは感じ取ったのだろう
東「冬馬くんっ私に悪態ついてきたんだけど
私が冬馬くんのこと好きとかなんとか」
猫なで声とはこういうことを言うのか。
勉強になる。
って今はそんな場合じゃなくて、
私がすごい悪役になってない?
はぁ。最悪だ。
成「すみません。
なんでそんなことしたんだ
お前も謝れ!」
私「いや、私は」
成「謝れって言ってるんだ
上司の命令が聞けないのか
俺のいない二ヶ月でとんだ天狗になったな」
なんだ。バカみたい
成瀬さんならわかってくれるかな…
なんて期待した私がバカだった。
何があったかくらい聞いてくれるかなって。
でも成瀬さんはそんなことなんかにかまけてる時間はないのか。
私「すみませんでした、」
これは成瀬さんのため。
女のゴタゴタにまきこんでしまった
成瀬さんへの謝罪。
東「まあいいわ。
冬馬くんの後輩ってことで免じてあげる。」
あなたのためなんかじゃないんだからと
心で思いながらも部屋を出て行く東條さんにホッとした。



