それからは毎日残業。
案外中野とやる残業は苦じゃなかった
俺がコンビニに行って帰ってきても
ネイルの確認や化粧直しではなく
パソコンと向き合って難しい表情をしてる
俺「それはー」
いつもなら勝手に調べろと思うが
ここまで一生懸命の姿を見ると
手伝いたいと思ってしまう
後ろから手を伸ばした瞬間
中「うわっ」
っと声を上げる。
振り向きざまに香ったシャンプーの匂い
不覚にもドキッとしてしまった
だがそんなことで動揺を見せるわけにもいかなくて
なんとか平然を装って同じマウスに手を置いた
俺の心臓を動かした罰だ。
中野の顔も少し赤くなっていたのは
気のせいだろうか。



