電話が切れてからもしばらくその状態をキープしてた

夢か現実か、壊れてしまったロボットみたいに
わたしは静止したまま

「キャーッ!!」

今度はネジが数本飛んだであろう雄叫びで、思いきり
ベッドにダイブ、そしてジタバタしながら一人
布団に突っ伏して興奮を鎮めた

あまりにうるさかったのか、下から母親の怒鳴る声が
ドアを突き破ってくる

もう、そんなのどうでもいい

どうしよう、どうしよう、、、、

今夜は寝れそうにありません

だって、7カ月半ぶりの大好きな声を、奏、って呼ぶ
甘い音も今この瞬間に、血液から神経まで
全てに張り巡らせてる

単細胞な私はこの出来事だけで当分の間、ご飯が美味しく
食べれそう、なんて思う位。

謙介さんの電話は、渇いた砂漠にたった一滴の水を
染み込ませただけで、全部が潤っていくような


明日、ニヤついて仕事にならないかも、、、