私は先生の方に身体を向けてもう一度言った

「私を抱いてください」
「本気で言ってるのか?」

「それで、先生の気持ちが報われるなら。
別に自惚れてるわけじゃないですよ。ただ、私も
届かない想いを持ってるから、何となく他人事とは
思えなくて、、、なんて調子いいこと言ってすみません
でも、、、」

そこまで言うと、ありがとう、と先生は私を抱きしめた


そして、私は夜になってから当直中の先生を訪ねた
全てを覚悟して。

もしかしたら、こんな女と、、、って日野先生にフラれる
かもしれない
私の恋は終わりを告げるかもしれない
二度と愛してもらえないかもしれない

いろんな想いがグルグルと私の心をかき回した

怖じ気づいて、今更聞かなかったことにしてください
なんて言えないし。
やっぱり言わなければ良かったと、後悔してる自分がいた

後悔するのは目に見えてるのに、、、

その場の感情に流されてとんでもない事を口にした
自分に腹が立つほど


けど、言ったのは私。
その責任は自分で負わなければない

ふーっと大きく深呼吸してドアをノックした