「いつなの?」

抱きしめる手を緩めて、かっしーに聞く
かっしーは少し考えたあと

「奏さんが俺と離れたくないなら、なかったことに
してもらう」
「は?そんなの、、、」
「むしろ、引き止められてるから」
「じゃあ、なかったことにするのは簡単じゃない?」
「でも、奏さんが行かないでって言ってくれたら」

かっしーはまた私を抱き締めた
私は抵抗することはなかった
なんだか、放っておけない

こんなこと日野先生が知ったらどう思うかな
一年でも二年でも待つなんて格好いいこと言ったくせに
たった、3ヶ月で破るなんて、、、
私は最低だ。
日野先生にもかっしーにも愛される資格なんてない


「かっしー、ごめんね」
「なんで、奏さんが謝るの?」
「だって、私、最低だもん」
「んー、俺を振ったのに自分から抱きしめたりとか?」
「う、、、。」
「冗談だよ。俺、奏さんのそばにいれるなら、二番でも
三番でも何でもいい」

「なに、それ」
「日野先生の次でいいってこと」
「どこまでお人好しなのよ、、、そんなの無理」
「奏さん、ワガママだなー」


かっしーは根負けしたように屈託のない自然な
笑顔をみせてくれた

良かった、、、
ちゃんと笑ってくれて。