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『……バカだな、みあは』
俺の心は、君の横顔を見つけたあの日からずっとずっと君に奪われたままだというのに。
ーーー夕方の河川敷。
そこで空を見上げるひとりの女の子を見つけた。
見上げても、そこには何があるわけでもない。
意味のないように見えたその行為。
だけどどこか悲しげで、儚げな表情をする彼女の横顔を、俺は無意識にファインダー越しに見つめていた。
君が訪ねてきてくれることを期待して、写真部の展示に飾った一年前の今日。
ここで俺と彼女が出会ったのは偶然だった。
偶然を装って再び会いに行ったあの日。
やっと見つけた。
俺はどうしても、どうにかして振り向かせたかった。
愛しい君の、眩しいくらいの微笑みは、想像した何倍もの破壊力。
あんなにも君の笑顔を見てみたいと願ったくせに、ファインダー越しにカメラを向けていないと、まだまだ直視出来そうにはない情けない俺。
そんな君に、俺はそっと囁くように口を開いた。
「願わくはずっと、俺だけの君でいて……?」
END.

