「王様…至急、大臣達を召集致します」 「いや、いい」 会議室の上座に座り、誰ひとり座っていない大臣席を眺める。 「しかし、王様…」 隣に立つ老婆が、おろおろとしている。 「これが、現実だ」 今、目の前に見えているのが現実。 今の私の王としての価値である。 今いる大臣達は、父様の時から使えている者ばかりだ。 父様には付いていけていて、私には付いて来ないとはー…