プールの一件以来

せっかく近づいた唯ちゃんとの距離が………また遠退いてしまった。

思い当たる原因は1つだ。

あぁ~あ。

悔やんでも仕方ないけど………。

またまた落ち込む僕に。

「はい、今日は航の奢りだよ~」と海晴先生が誘ってくれる。

海晴先生のこういうところがありがたい。




「今回はスケベ心を出しすぎたよね!」

えっ!?

スケベ心??

前回と同じ甘めの酎ハイを飲みながら、爆弾発言をする海晴先生。

「えっ??スケベ心????」

かなりびっくりした顔をしたみたいで

「あれっ??違うの?」と

今度は海晴先生が、驚いた顔をする。

「だって唯ちゃんの頭を拭いたんでしょ?」

拭いたけど…………

どうしてそれを??

スゴく嫌だった唯ちゃんが

四人の先生達に泣きついたのかと思ったけど………

どうやら悠人先生が見かけたみたいだ。

「あっ………いや…………スケベ心って言うか………
クラスの子供と同じ感覚で…………。
髪までビショビショのまま、バスタオルがないって突っ立っていたから
つい手が出たみたいで…………。」

「あぁ!そういうこと。
まぁ~唯ちゃんならねぇ。」

納得してもらえたみたいで、疑いは晴れた。