初恋っていうとみんな、どこか懐かしげに自然と頬を緩ませて語り出す。 まるで小さな宝物を見つけたみたいに。 そんな友達の恋バナを聞くのが大好きだった私は、淡いブラウンの髪に母親譲りの濃い顔立ちのせいで 「玲奈〜!また彼氏に浮気された〜ッ!」 「最近彼氏がシてくれなくなったんだけど...」 小中高と恋バナで得た知識だけが豊かになって、いつのまにか"経験豊富なお姫様"なんてあだ名がつけられていた。