「で、大事なのはここからね」
だんだん、ぷくぷく表面が焼けていくたこ焼きを見つめながら、竹串を片手に持った明人さん。
生地の焼けていく香ばしいかおりが広がって、食欲を掻き立てる。
明人さんが、生地をくるっと素早くひっくり返すと、美味しそうな焼き色が見えた。
さっさっさ、と動く生地に、寮生の3人は釘付け。もちろん私も。
「明人さん、すごくお上手ですね!」
「たこ焼き屋でもバイトしてたからね〜。家でもよく作ってたし」
「そうだったんですか〜!」
どうりでテキパキしているわけだ。
「ねぇ、アキちゃん!俺もやりたい!」
「あぁ。瑛斗と早凪もやってみろ」
明人さんは目をキラキラさせた翼くんに竹串を渡してから他の2人にもそう促す。
「よ〜し!俺の愛のこもった手作りたこ焼きを、ゆるちゃんに食べさせてあ・げ・る♡」
そう言ってウィンクして、たこ焼き機の前に翼くんと並ぶ瑛斗さんに、苦笑する。
「まぁ、生地作ったのは俺だけどな」
バッサリとそう言い切る明人さんと「細かいことは気にしな〜い」と軽く受け流す瑛斗さん。



