口元にほくろがあってそれがまたセクシーで大人っぽい。こんな綺麗な人に、今からどういうことを言われるのか、想像するだけで足がガクガクと震えそうになる。
「私、門枝 円(かどえだ まどか)。円でいいよ。よろしくね」
そう言ってニコッと手を差し出してきた。
それからシンとしていた教室がだんだんザワザワしはじめて、みんなの視線が私から離れ、私と早凪くんが入ってくる前の教室の空気へと戻っていく。
「えっと、ま、円、さん…?」
「円さんなんて堅苦しいな〜。私もゆるって呼ぶから、円って呼んでよ!」
予想もしなかった出来事が起こり出してパニックだ。え、呼び出されるんじゃないの?自己紹介?なんで?
「えっ、と、ま、まど、か……」
「うん!よろしくゆる!」
「うん、よ、よろしく……です」
手をギュッと握って、再びニカッと笑う円。
美人で綺麗なのに、笑顔はクシャッとしてて、そのギャップにキュンとなる。
どうしてこんな素敵な子が、突然私に話しかけてくれたんだろうか。



