「なにそれ、3人の前だからってやめてくれる?そういうの。本当はさっさと消えて欲しいって思ってるくせにっ…………最悪っ」
「そんなこと思ってなんかっ!」
「原因は、俺ってこと?」
今まで黙っていた早凪くんが声を出した。
「……っ、」
円は口をつぐんで下を向く。
円はずっと、早凪くんが好きだった。
それなのに、そんな彼女に、彼の目の前でこんなこと言わせてることがすごく申し訳なくなってしまう。
「もう、退学でもなんでもいいですから……」
円は、早凪くんの顔を見ないまま質問に答えずただそれだけ言い残してから、逃げるように早足で生徒会室を後にした。
「円……」
「ごめん、ゆる」
円が出て行ってから、早凪くんが突然ポツリとそう言った。
「……なんで早凪くんが謝るの?早凪くんは何も……」
「彼女の気持ちに気付けなくて、軽率な行動した俺の責任でもある」
「そうだな。まったく非がないってことはない」
「……」



