「個人で利用することは別に悪いことじゃないって分かってるんだけど、去年の三年生がほんと仲良くここを使ってたの見てたから、そんな雰囲気じゃない俺たちじゃ使えないって気持ちがどっかにあって。早凪や翼も口にはしないけどそんなところだと思うよ」


「そうだったんですか……」



瑛斗さんが翼くんの隣に座ったので、私も近くにあった椅子に腰掛けて相槌を打つ。



「正直、今エイちゃんと早凪とこうして学校歩いてるのびっくりしてるんだから」



翼くんがそう言って、ストローでチューっとオレンジジュースを飲む。



明人さんからも3人あまり仲良くなかったってことは少し聞いていたけれど、こうやって実際に本人たちから聞くと、リアルで少しゾクッとしちゃう。


全然、仲悪そうに見えないのに。