「うわぁ……本当にこんなところが」


翌日、早速3人と一緒に歩きまわりに注目されながら、ラウンジに到着すると、3人が見上げている吹き抜けの壁に、確かにガラス張りの部屋があるのが見えた。


「さ、行こう」


瑛斗さんの声で、ラウンジの端にある専用の階段を上り進んでいく。


階段を上ると、一気に世界が変わったように、壁の色や照明が特別感を醸し出す。


少し廊下を歩くとすぐにVIPルームと書かれた上品な扉が見えた。


「ここで登場するのが〜〜〜じゃ〜ん♪」


そう言って瑛斗さんがブレザーの胸ポケットから出したのは、ゴールドのICカード。


「ゆるちゃんも、もらってるよねこのカード」


「あっ、は、はいっ」


「この部屋は完全に特別寮以外の生徒の出入りを禁止しているから、特別寮しか持っていないこのカードだけでしか開かないんだ」


「うわぁ、すごいですね」


ほんと、ここが学校だってことを毎秒忘れそうになってしまうよ。