クールな無気力男子は、私だけに溺愛体質。



「それ、理事長が用意しておいてくれたんだ。今日の始業式に間に合うように。あんなこと言うけど、ゆるちゃんが来てくれたのあの人も嬉しいんだと思うよ〜」


「理事長が……私に?!え、いいんでしょうか。私みたいな凡人以下が星音学園の制服なんて着てしまって……」


ブレザーを手に持って明人さんの方に顔を向けた私に、明人さんが優しく頷く。


「当たり前でしょう?今日からここに通うんだし、ここに住むんだから」


明人さんは「始業式までに家の案内するから、着替えたら出ておいで」と言って部屋を出てドアを閉めた。


私が……星音学園の生徒。
自分の手の中にあるクリーム色のブレザーを見て、胸がキュンとする。