ワンピースの上から、背中に伝わる感触。


早凪くんの手が私の腰に触れて、そのままスーッと上へ滑る。


そして、スライダーをつまんだままピタリと手が止められた。


もしかして、本気で、脱がすつもりなの?!


「いやいやいや、着替えの服、今ここにないし」


「カンケーないよ。あんな風に瑛斗に触れられてんだから。お仕置きだよ、お仕置き」



早凪くんがそう言った瞬間、ギッと後ろのファスナーが少し下された音がして。



「っ、ちょ、ちょっと待ってよ早凪く────」



ガチャ!!



「早凪っっ!」



部屋のドアが勢いよく開けられたかと思うと、目の前彼を大きく呼ぶ声がした。


ファスナーにかけられた早凪くんの手は止められて、私と彼は同時に、視線をドアに向ける。



「アキ……」


「……明人さん」



ドアの前に立っていた明人さんは、スタスタと部屋に入ってきた。


私から身体を離した早凪くんから、するりと私の手を捕まえて、その場から解放してくれた明人さん。