「……なにしてんの?」
うっすら、眉間にしわを寄せた早凪くんがそう聞く。
「なにって、ゆるちゃんをもっといい女にしてるだけだよ〜!ほら見て、すっげぇ綺麗でしょ!milgのワンピにneigeのコスメなんて、贅沢なコラボだよね〜」
テンション上がった瑛斗さんが少し早口でそういうと、翼くんも立ち上がって私の方へと向かってくる。
「このワンピース、すっごいゆるちゃんに似合ってるでしょ?今の季節にぴったりだし、それにこの柄が────」
グイッ
「へっ、ちょ、」
っ?!
翼くんが熱心に、ワンピースのことについて語り始めていると、
突然、早凪くんが不機嫌な顔をしたままこちらへと向かってきて、
私の手を引っ張り、そのままもう一つの手を私の腰に回して、
あっという間に、私の身体は早凪くんの手の中に収まってしまった。



