クールな無気力男子は、私だけに溺愛体質。



スェーデン生まれ、フランス育ちの母親……。


瑛斗さんの容姿がなんでこれほど整っているのか、納得できてしまう。


すごいな……ヨーロッパの遺伝子。


「じゃ、早速メイクしていってもいい?」


『新作のリップを試したい』って言っていたのに、瑛斗さんは、リップ以外の化粧品も棚から取り出していく。


どうやら、本格的にやるらしい。


「あ、あの、いいんでしょうか。このワンピースだって、このリップだって、私みたいな凡人が、普通じゃ絶対手を出せないし……」


「なに固いこと言ってんの〜。俺たちがゆるちゃんにやりたいって思ってんだからいいじゃん!」


「……っ、でも」


なんだかすごく申し訳ない気持ちになってしまう。私はここに働きに来ているのに。



「『でも』じゃないの。ほら、鏡見て」


瑛斗さんはそういうと、私の顎に優しく手を添えてから、鏡をまっすぐ見るようにした。