電話を切ったあと、大の字でベッドの上に寝そべった。
なにも心配いらない。
それは多分、やましいことがないからそう言うんだろう。
だけど、ちがうよ。
モヤモヤはいつまでも消えなくて、それどころかどんどん大きくなっていく。
私はただ、草太の気持ちが知りたい。
そして、安心させてほしい。
私のこと、好きなんだよね……?
ダメだ、太陽の時のことがフラッシュバックして、ツラさがあふれ出してくる。
草太もいつか太陽みたいに、他の子に目を向けちゃうんじゃないか……。
それが昔好きだった人なら、なおのこと。
「あー……っ、どう、しよう……」
そうは言っても、どうにもならないんだけど。
自分でどうにかしようとか、草太の気持ちを自分から切り出して確かめようとか。
そうすればいいだけの話なんだろうけど……なんとなく怖い。
思ったより、太陽のことが深い傷になっているのかも……。
浮気現場を目撃した時は、心が凍りつくほどなにも考えられなくなったもんなぁ。
ツラかった、苦しかった、立ち直るのに、すごく時間がかかった。
もし、また草太に裏切られるようなことがあったら……。
次こそ立ち直れないかもしれない。