友達になったばかりの人に恋バナをするなんて、きっと修学旅行マジックがかかっているんだ。
恥ずかしいけど、嬉しいやら、テンションが上がっているやらで、正直に全部話してしまった。
だけど聞いてもらえると嬉しくて、改めて口にすることでだんだんと現実味を帯びてきてドキドキする。
こうして話している間にも、どんどん気持ちが膨らんで草太のことしか考えられない。
「おめでとうー! うちらのクラスでカップル誕生二組目だぁ!」
「すごいよね、さっすが修学旅行って感じ」
「やっぱり想いを伝えるには絶好のチャンスだもんね」
「え、二組目? 他にもいるの?」
「うん、美優(みゆ)と小関(おぜき)君だよ」
「美優ちゃん?」
もう全員が下の名前で呼ぶほどの仲に。これもきっと、修学旅行マジック。
美優ちゃんとは、小田原さんのことだ。
咲希もノリノリでみんなの話に興味津々。
美優ちゃんは、顔を手で覆いながら「あたしの話はいいからっ!」と恥ずかしげ。