どうして私はこんなにそわそわしてるんだろう。本田君と女の子の姿ばかり探しているんだろう。

「あ」

次のページをめくると、それは一番に目に飛びこんできた。

それは修学旅行の写真で、男女四人が仲良く写ったもの。真ん中が女の子二人で、外側に本田君と知らない男の子が立っている。

本田君の隣には、髪が伸びて大人っぽくなった清楚なかわいい女の子の姿。それは、さっき見た写真の女の子だった。

上半身だけの写真だったけど、みんなの肩が触れ合って満面の笑顔を浮かべているところを見ると仲の良さを感じてしまう。

べつに女友達がいたって不思議じゃないけど、近すぎる距離感がすごく気になる。

「あーそれな。気になる?」

ゲームをしていたと思っていた高木君が、私の顔を覗きこんだ。見ているのがバレバレだったようで、探るように聞いてくる。

「べ、べつに。なんで亜子が」

うそ。ほんとは気になる。でも、素直にそう言えない。聞きたいのに、聞けない。

いつから私は、強がる癖がついちゃったんだろう。

「その子、草太が前に好きだった子」

「えっ?」

前に好きだった子?

全身に強い衝撃が走った。さっきの比じゃないくらい胸がズキズキする。