千翼side
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………………。
「…あと20分、か…」
9時まであと20分…
いつも9時になったら紫音から電話がある。
でも今日は待てない…。
何でかはわからないけど、とにかく早く声が聞きたくてじっとしていられない
「……あーもう!
自分でかければ良いじゃんかよ!」
もう紫音がいないとイライラがとまらねぇ。
プルルルルッ、プルルルルッ、
「はい」
え、?
「お、大野さんですか…?」
電話に出たのは紫音じゃなくて大野さん
なんか、ちょっと悲しいんだけど…
「あの、紫音は?」
「今シオン寝てるんだ。ちょっと疲れてるみたいでね…」
「ね、寝てるんですか?!」
マジか…かなりショック…
今日電話できないのは辛すぎる……
「あ、でもあと15分くらいで起きるよ?
だから9時になったら電話掛けてあげて。
シオン、毎日千翼君との電話楽しみにしてるから
じゃあね!」
「えっ、あ…」
切れた…
それにしても…
紫音が俺との電話楽しみにしてくれてるなんて…
やばいニヤける…笑
寝てるって聞いた時はショック受けてたけど、そんなこともうどうでも良いやっ
あと10分。
早く電話したい!
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千翼side終



