「あ、レミリ〜ん!こっち!」
「あ、はいっ!」
私を呼んだのは唯斗さん。
今から2人の大切なシーンを撮ります
「はいっじゃあ2人とも、不自然にならないように頑張って。笑
マシロ(唯斗さん)、カットかかるまでいい感じに続けてね?」
「はーい了解です」
監督さんに不自然にならないようにってお願いされたのは、
キスシーン…です…。
特に緊張とかはしてないけど、なんか嫌な予感しかしないや…
「な〜にレミリん緊張してんの?」
「し、してないです!」
「ほんと〜?
あ、そっか!レミリん彼氏いるからキス経験者だよね?
じゃあ全然へっちゃらだな!」
「へっちゃらって……」
なんでこの人の中では
彼氏持ち=キス経験者=キスは余裕
って事になってるんだろうか…
んまぁいいや。
このシーンは、主人公の女の子(私)を助けるために、自分の気持ちを伝えてキスをするというところ。
私が泣いているところに唯斗さんが現れて抱きしめた後にキス
っていう流れ。
私の心配は上手に泣けるかだけ。
(唯斗さんとのキスは特になんとも思ってないようです…)



