驚くのも無理はない。
いきなり彼女が来たと思ったら
結婚するなんて
驚かない人はいないだろう。
「ごめん、政略結婚なの」
政略結婚。だけど自らが望んでする
じゃあ政略結婚とは言わないのかな…
「ずっと決まってたってことかよ。
意味ワカンねぇよ
俺のこと好きって言ってくれたじゃん」
怒っている俊太をみるのは初めてだ。
「好きなのは事実だよ。
でも、ごめんなさい。
別れてください」
とても身勝手。
好きだなんて、
ここは嫌いと言って突き放すべきなのかもしれない。
だけど、私にはできない。
だって今でもシュンタのことが好きだから。
こんな喧嘩別れになってしまうのは
とても悲しい。
俊太、傷つけてごめんね。
私はそう心の中で思いながら走り去った。
このまま一緒にいたら
離れられなくなる気がして。、



