初恋レモン

「てか、勉強しに来たんじゃなかったの?」


あ…。


海人君の一言で本来の目的を思い出した。


そう言えば大河君が
静かだなって思って姿を探すと
黙々とロールケーキを頬張っていた。


「あーー!大河食べ過ぎ!!」


それに気付いたさくらちゃんが
大河君からロールケーキを奪った。


「何だよ!食べないのが悪いんだろ!」


「そういう問題じゃないでしょー!!」


ムキ―ーーって言葉が聞こえてきそうな雰囲気で
睨みあう二人。


「まぁ!まだあるからゆっくり食べて。」


この場は光輝君のお母さんによって
収められた。


落ち着きを取り戻し、
みんなでケーキをパクリ。


…何これ。


「美味しい!!!!」