初恋レモン

次の日、私は気合を入れて
学校へ向かった。


なぜなら風間先輩に
『ごめんなさい』と伝えるため。


こういうのは長引かせちゃうのは
よくないしね。


私はいつもより20分早く家を出て
3年生の廊下をきょろきょろしていた。


意気込んできたものの、
風間先輩のクラス知らないや…。


8クラスもある中から探すのは至難の業。


困っていると1人の女の先輩が
声をかけてくれた。


「ねぇ、菜々ちゃんでしょ?あなた。
こんな所でどうしたの?」


その人はさくらちゃんとは
また違ったタイプの美人。
ネコ目で色白で、一見怖いかも?
って思うけど、纏ってる雰囲気は
すっごく優しい人。


「…どうしたの?」


あ、またやってしまった…。


「すみません、綺麗すぎて
つい見惚れてました。」