「はい、それじゃあ2人とも
3分20秒ね。」


ゴールで待っていた担当が
俺らのタイムを記録しているけど、
そんな事はどうでもいい。


「なーなちゃん。」


ニコニコと嘘くさい笑顔を浮かべ
菜々の名前を呼ぶこいつ。


…気に食わない。


菜々は素直に
「何でしょうか」と返事してるし。



そんな菜々を見てやっと気付いたんだ。


最近感じていた
イライラの正体に。


俺は、







――――菜々が好きだ


海人Side END