やば…っ!


海人君の体育祭に出てる姿を
想像して口元が緩むなんて…。
は、恥ずかしい…。


「な、なんでもないの!
気にしないで!!」


そんな焦った言い方をしても
全然なんでもないように
聞こえるはずがなく、


「ふ~ん。」


と、今度は海人君が
意地悪な笑みを浮かべて私を見た。


そんな表情でも
かっこいいと思ってしまう私は
相当海人君が好きみたい。


海人君から目が反らせないでいると、
海人君が先に自分の机に視線を戻した。


その行動に
なんの疑問も抱かなかった私は
話し合いに参加した。


この時、海人君が
照れて視線を反らしたなんて
知る由もなかった―――