海人Side


俺が起きた時、
隣にはあどけない顔で眠る菜々。
今は朝の6時。
服を着ていたから
俺が寝ている間に
菜々は一度起きたんだと思う。


きっと慌てて服着たんだろうな。
そう思うと無性に可愛くて
抱きしめたくなった。
でも、寝ている菜々を起こすのは
可哀そうだからこれで我慢する。


『好きだよ。』


そう小さく呟きながら
菜々の額にキスをした。


「うぅ…。」


やば、起こしたか?


「かい、とくん、す…き。」


寝言。
これはダメだろ…。


高まる気持ちを抑えて
俺も服を着て、
喉が渇いたのでキッチンへ向かった。


菜々から冷蔵庫は好きに
空けていいよって言われてるから
ちょっと躊躇いながらも
冷蔵庫の中から水を取り出し
喉を潤す。