店内をぐるっと見回すと、
プレゼント用に
ラッピングをしているお母さんを見つけた。


「おかあさーーん!!」


私の声に気付いたお母さんは
こっちを向いてニヤッと笑った。


「菜々!ちょうどいいところに来た!
これ、手伝ってくれない?
10個ラッピングなの。」


そこにはまだ包装前の香水
9個があった。



「もちろん!いいよ!」


私はこうしてたまに
お店を手伝っている。
島にいた頃からラッピングは得意。


包装紙でくるんで丁寧に
リボンを巻き付けていく。


手元の作業にも集中しながら、
私はこれが終わるのを待ちきれなくて
今日の出来事を話した。


「でね!やっと会えたんだ!海人君に!」