気温はぐっと下がり
朝晩の冷え込みが酷くなってきたころ。


「島に帰る!?」


「そうなのよ~。
百合子1人じゃ大変でしょう?
おじいちゃんもおばあちゃんも
もう満足に動けないから。」


ある日の夜ご飯中、
突然両親2人が1週間だけ
島に帰ることになった事を告げられた。


理由はおじさんが盲腸で
入院することになったから。


「と、言うわけで!
1人でこの家に住むか友達の家に
泊めてもらってね!」


…なんと無責任な。


ここは東京だよ!?
安全な島とは違う。
高校一年生の娘1人残して
平気な顔してるなんて…。


「そんな1週間も泊めてもらうなんて
申し訳ないよ…。」


きっとさくらちゃんちは
いいよって言ってくれるだろうけど、
さすがにそれは気が引ける。