初恋レモン

午後の時間は
光輝君に教えてもらいながら
何食分のフライドポテトを
揚げたのか分からないくらい
ひたすら油の中のポテトと戦っていた。


おかげで私、
フライドポテト職人になれそうだよ。


「それでは片付けと明日の準備をしたら
各自担任の先生に従って
下校して下さい。」


校内のアナウンスで
文化祭1日目が終了したことに気付いた。


「菜々、お疲れ様。」


「海人君!」


「すごい量だったね。
売れ行き好調で明日の分も
使ってたよ。」


そうだったの?
さすがにそれにはビックリ。


「まぁ、私たちの宣伝のおかげかな~?」


得意げに顔を出したのは
さくらちゃんと大河君。


そう言えば
お店の近くにいなかった。