初恋レモン

だからタイミングを見計らって
菜々の元へ戻れば
いつも通りに戻っていた。


「ごめん待たせて。」


謝れば笑顔で『全然』と言っていたけど、
本当は1人になれて
ホッとしてたんだと思う。
そこにはツッコまないけど。


それからは交代の時間まで
2人で過ごして
クラスの店に戻った。


「ほら、そこ早く!」
「揚げすぎ!」
「粉入れすぎ!」


午前の当番のクラスメイトは
光輝の指導に疲れ切っていた。


…可哀そうに。


そこでさくらと大河も合流して
2人とも呆れていた。


「あーあー。みんな光輝に
鍛えられてる。」


「ウケるな!俺絶対今の光輝とは
話したくないな。」


大河の言葉に大きく頷いた。