お母さん、そして海人君も一緒に。


私はたくさん種類があるスマホと
ずーーっとにらめっこ中。


「菜々まだ決まらないの~?」


かれこれ1時間ほど。
飽き性のお母さんはもう
耐えられないみたい。


「もうちょっと!」


だって、初めてのスマホだよ!?
可愛いのいっぱいあるし、
サイズも違うし機能も…。


呆れるお母さんに対して、
ずっと隣で私に付き合ってくれる海人君。
優しい。
だけど、これ以上付きあわせるのも
悪いよね…。


「こっちとこっちなら
どっちがいいと思う?」


申し訳ないと思った私は
なんとなく目の前にあった
ピンクと白の2種類のスマホを
指差した。


「菜々、本当にそれがいいの?
俺に悪いとか思って
適当に選んでない?」