「あの頃と何にも
変わってないな、菜々は。」


今…菜々って…


「ごめん、嘘ついて。
本当はちゃんと覚えてるよ。」


そして海人君はポケットから
小さいビンを取り出した。


「…それ。」


「うん、あの時菜々が俺にくれたやつ。」







海人君は、やっぱりあの時の男の子だった。