スマイルウォーター

6話
「この間の人、恋人ですか?」
「違いますよ。ただの友達です。いつも私の事を心配してくれる優しい友達です」
「そうですか、良い友達ですね」繋は安心した。
そして勇気を出した。
「……私は仕事中に絶対にこんな事は言いませんが伝えたい事があります。もしよかったらメールアドレス交換してもらえませんか?」
「え? でも私…障害者だし」実奈は戸惑った。
「仕事中は絶対にしません。プライベートでしますので」
「……分かりました」
実奈は考えた末、紙にメールアドレスを書いて繋に渡した。
「ありがとうございます」繋は嬉しくなった。
「でも何で私なんかと。私は障害者なのに」
「障害者も健常者も関係ありません。人間は人間なんです」
「こんな事言ってもらえて嬉しいです。ありがとうございます」実奈は嬉しくなった。
そして実奈は帰っていった。
繋は何が実奈にある思いが芽生えようとしていた。
それは高校生の時、出来なかった実奈と付き合いたいというものだった。
夕方、繋も帰ろうと部屋から出ようとした。
「この前の手術、医療界から絶賛されていたな」
振り返ると伊神導と進道成香がいた。
導は繋と同じぐらいの天才ドクターであり繋のライバルだった。
成香は看護婦で繋に好意を持っていたがその想いを告げられないでいた。
「あんなの大した事ない」繋はいつもどおりクールだった。
「そうだろうな。あれで喜んでいたら俺のライバルとしては駄目だからな」
導は笑みを浮かべ去っていった。
成香は繋を見る。
「……繋、恋人いるの?」
「いないけど」
「そう……」
「それがどうした?」
「いや、なんでもない」
成香は告白しようとしたがやめて出て行った。
夜、繋がメールを確認すると早速実奈からメールがあった。
『今日はありがとうございました。まだ風邪で来ないように健康に気をつけます』
繋はなぜが面白く感じた。
『健康には気をつけて下さい。もし体調が悪くなったら私はいつでも診察します』
繋は返信した。
その後も繋は実奈とメールのやり取りを繰り返した。
メールでやり取りをしていくうちに繋は実奈と仲良くなっていった。