スマイルウォーター

34話
夕方、繋と実奈は一緒に帰っていた。
「俺の両親はまだ認めていない。でもきっと認めてくれると俺は信じている」
「…私、繋のおかけで前向きになれた。ありがとう。もしこれから繋が落ち込んでいたら私が繋に手を差し伸べるわ。歩く事は出来なくても手は差し伸べられるから」
「ありがとう」
繋は誓った。
――絶対に実奈と結婚する。たとえ障害者であっても好きな人である事には変わらない、むしろ実奈以外の人は考えられない。
「もし俺の両親が認めてくれたら今度お互いの家族と一緒に食事をしよう」
「うん」
すると実奈は繋にあるものを渡す。
それは動物達の絵だった。
実奈は初心者だったがしかしその絵は上手だった。
「上手いな。動物園に行ったのか?」
「違うよ。図鑑を見て書いたの」
「そうか」
「今度、繋のために医療の絵を書いてあげる」
「医療の絵ってなんだよ」繋は面白く感じた。
すると実奈はもう1つ絵を渡した。
それは繋が子供の頃好きでさらに繋を医療の道に進めたヒーロー番組のヒーローだった。
繋は驚き嬉しくなった。
「繋はもう興味ないかもしれないけど」
「確かにヒーロー番組はもう興味はないがでもこのヒーロー番組だけは今でも好きだ。だから嬉しい」
実奈は笑顔になった。
「でも私にとって繋はヒーローのような存在だよ。世界中の人達を救う天才ドクターという名のヒーローだよ」
「そのまんまじゃないか」
しかし繋は嬉しくなった。
その頃、木乃美が夕食を作っていると仙太が帰って来た。
「おかえりなさい」
「ただいま…繋はまだ帰って来ていないのか?」
「まだよ。今日は遅くなるって」
「そうか……しかしあんな小さかった子供が今じゃ人を救うドクターになるとはな」仙太は呟いた。
「…母さん、繋の彼女の事だけど…繋の人生だし繋がそれで良いなら2人の交際を認めたいと思う」
それを聞いた木乃美は笑顔になる。
「私は最初から認めていたわよ」
「え? そうなの? 母さんだって2人の交際を否定してたんじゃ」
「私は最初から繋が良ければそれで良いと考えていたわよ」
そんな会話をしている内に2人は自然と笑顔になった。