スマイルウォーター

23話
「繋、良い感じだな」導は笑顔だった。
「今だけだと思うよ。どうせいずれ別れると思うし」一弥はやはり障害者に対して否定的だった。
導は何と言ったら良いか分からなかった。
夕方、繋が帰ろうとした。
すると成香がそばに来た。
「成香」
「繋、この前はごめんなさい」成香は謝った。
「どうした、急に」繋は驚いた。
「さっき実奈さんと会ったの。実奈さん良い人だった」成香は言った。
これから自分の行動によっては成香と実奈は仲良くなれそうだと繋は感じた。
ふと思った。
「…俺と実奈は高校生の同級生だった」
「え? そうなの?」成香は驚いた。
「でも実奈が事故にあって車椅子と記憶喪失になった事をきっかけに俺は実奈を避けてしまって裏切った。」
初めて知る事実に成香はどう反応したら良いか分からなかった。
「でも最近俺の事も忘れていたと思っていたけど実は部分的に覚えていた。俺は実奈がもし自分を思い出して嫌われたらと考えると凄い怖く感じた。でも忘れていた。たとえ実奈が俺が裏切った事を知ったとしても実奈を支える事には変わりない。いや裏切ったからこそ実奈を支えたいと思って付き合ったんだ」
繋は成香が気に食わない人でも助けた事を知って自分も怖いものから逃げてはいけないと感じた。
「だから俺は変わらない。たとえ実奈が俺の事を嫌っても俺は実奈に許してもらえるまで実奈を支える」
「………でも実奈さんはその事を知っても繋の事を許してくれると思うよ」成香は励ました。
「ありがとう」繋は嬉しく感じた。
夜、実奈が公園で休んでいると繋から電話が掛かってきた。
「実奈、今度の日曜日暇?」
「暇だけど」
「なら遊園地行かないか?」
実奈は考える。
「………でも繋に世話かけちゃうし」
「俺なら大丈夫だ。実奈と一緒に遊園地に行きたいんだ」
「……ありがとう、行こう」実奈は笑顔になった。
そして繋は実奈と約束して電話を切った。
繋は実奈と今まで通り関わっていこうと思った。