恋のキューピッドは怪獣でした!

「そ、そんなことないと思いますよ。
だって、その…今日だって泊まって来るって……」

「え?あんた、それが彼女のところだって思ってたのかい?」

「ち、違うんですか!?」

「そりゃあ、女のところだとは私も思うよ。
だけど、彼女じゃないさ。
だって、御主人には全然女の影を感じないからね。
でも、御主人だってまだ若いんだ。
愛情はなくても欲はあるだろう。
つまり、相手はその手の女だよ、きっと。」

「えっ!?」

なんだか急に顔が熱くなる。
手島さんの言うことは本当なんだろうか?
そんなこと、考えたことはなかったけど…
でも、言われてみれば、確かにそんな気もして来た。



泊まりの日は特におしゃれをして行くようなことはないし、嬉しそうな顔もしない。
そうだよね、それってやっぱりなんか変だよね。
普通、愛する彼女と会うとなったら、ちょっとはおしゃれをしたり、浮かれて嬉しそうな顔をしてしまうもんだよね?



手島さんの予想が正解だとしたら…
なんだかちょっとイメージダウンだな。
そりゃあ、史郎さんはまだ若いから仕方ないのかもしれないけど…
でも、やっぱりイメージダウンだよ。
普通の彼女さんであってほしかったよ。