恋のキューピッドは怪獣でした！

「へぇ、おかしな人もいるもんだね。
あんたがそんなだから、気に入られたのかもしれないね。」

「き、気に入るとかそんなんじゃありません。
私はただ、怪獣を壊してしまったから、その代わりに働いてるだけですから…」

って、そんなに焦って言うことでもないんだけど…
なんだかついむきになってしまった。



「でも、大人になっても怪獣好きな人なんて、そんなにいないだろう？」

「そんなことないですよ。」

「だけど、御主人は友達もいないみたいだよ。
ここに誰かを連れて来たことは一度もないからね。」

「家に連れて来ないから、友達がいないってことにはならないでしょう。」

「いや、そんなことはないさ。
こんな大きなお屋敷に住んでて、しかも、ものすごいコレクションがあるのなら、自慢もしたいだろうし、きっと連れて来るはずさ。」

まぁ、確かに私も同じことを思ったことはあったけど…



「やっぱりご主人は変わり者だから、友達がいないんだよ。
それに、見た目は良いけど、きっと彼女もいないと思うよ。」

「えっ？」

その言葉は意外だった。
だって、史郎さんは週に２回くらいはどこかに泊まるんだよ。
じゃあ、それはどういうことなんだ？
彼女さんのお家に泊まってる以外に、何がある？？