恋のキューピッドは怪獣でした!

(はぁぁ~~…)



布団に入ると、深い溜め息が漏れた。
台所の片付けをして、雨戸を閉めて回って…
戸締りも確認して…



その間に、手島さんはお風呂に入って、部屋にこもった。
もしかしたら、もう寝てるのかも。



お風呂は手島さんが入ったまんまだった。
確かに、まだ足が悪いから、掃除とかは出来ないのかも知れないけど…
だったら、私の後に入れば~?って思う。
お湯を落として掃除して、それからようやくお風呂に入って…
手島さんのせいで、私の仕事がどんどん増えていく。



こんな調子で、手島さんとうまくやっていけるかな?
なんか、自信がないんですけど…



でも、それもそう長いことではない。
手島さんの足が治れば、私はもうお払い箱になるんだから。



そうだよ、あと少しなんだから、なんとか耐えよう。
手島さんのおかげで環境は悪くなったけど、それでもここはおいしい職場なんだから。
やめるには惜しい。



(うん、頑張ろう!!)



それに、しっぽを巻いて逃げ出すのも癪に障る。
史郎さんだって、急に私がいなくなったら困るだろうし。
手島さんは、今は、まだ食事の指図くらいしか出来ないんだもん。



そう、ここにはまだ私が必要だ。
だから、頑張るよ!